Macのターミナル設定を整理:.aliases ファイルでエイリアスを分離管理する方法(zsh・bash対応)

Macのターミナルを日常的に使っていると、さまざまな alias を追加する機会が増えます。しかし .zshrc.bash_profile に直接エイリアスを追加していくと、設定ファイルが煩雑になりがちです。

そこでおすすめなのが、.aliases という専用ファイルにエイリアス定義をまとめ、シェルの設定ファイルから読み込む方法です。この記事では、その手順と応用例を詳しく紹介します。


.aliases とは?:エイリアス定義専用の外部ファイル

.aliases は、alias コマンドの定義だけを記述したカスタムファイルです。
このファイルを .zshrc.bashrc から読み込むことで、設定ファイルの可読性と保守性を高めることができます。


ステップ①:.aliases ファイルを作成

ホームディレクトリに .aliases を作成します。

touch ~/.aliases

`

中に以下のような alias を記述します:

# ls コマンドの便利エイリアス
alias l='ls -CF'
alias la='ls -A'
alias ll='ls -alFG'

# Git 系
alias gs='git status'
alias gl='git log --oneline --graph --all'
alias gp='git pull'
alias gc='git commit -m'

# システム関連
alias ..='cd ..'
alias ...='cd ../..'
alias c='clear'
alias h='history'

# 自分の設定ファイルをすばやく開く
alias ezsh='vi ~/.zshrc'
alias eali='vi ~/.aliases'

ステップ②:.zshrc または .bash_profile に読み込み処理を追加

zsh を使用している場合:

vi ~/.zshrc

以下を末尾に追加:

# ~/.aliases が存在する場合に読み込む
if [ -f ~/.aliases ]; then
  source ~/.aliases
fi

bash を使用している場合:

vi ~/.bash_profile

または:

vi ~/.bashrc

以下を追加:

if [ -f ~/.aliases ]; then
  source ~/.aliases
fi

ステップ③:設定を反映

エイリアスを反映させるには、シェル設定を再読み込みします:

source ~/.zshrc       # zsh の場合
source ~/.bash_profile  # bash の場合

または、ターミナルを一度再起動してもOKです。


ステップ④:エイリアスを確認・使用する

現在定義されているエイリアスを確認:

alias

特定のエイリアスを確認:

alias ll

試しに実行:

ll
gs
...

よく使われる便利な alias 一覧(例)

alias実行内容
llls -alFG:詳細・色付き表示
gsgit status:Gitの状態確認
..cd ..:1つ上の階層へ移動
cclear:ターミナル画面クリア
ezshvi ~/.zshrc:zshの設定ファイルを開く
updatebrew update && brew upgrade:Homebrew一括更新(自分で定義可)

補足:unalias や alias コマンドとの関係

  • .aliases ファイルの定義は 読み込まれて初めて有効になる ものです。
  • unalias ll現在のシェルセッションから一時的に削除する コマンドであり、.aliases ファイル自体には影響しません。
  • 逆に、.aliases に新しいエイリアスを追加・修正した場合は、以下で再読み込みすれば反映されます:
source ~/.aliases

まとめ

操作内容コマンド例
.aliases 作成vi ~/.aliases
シェル設定ファイルで読み込みsource ~/.aliases.zshrc / .bash_profile に追加
設定反映source ~/.zshrc または source ~/.bash_profile
エイリアス確認alias, alias ll
一時的に削除unalias ll
再読み込みsource ~/.aliases

おわりに

.aliases ファイルでエイリアスを別管理することで、ターミナル環境のカスタマイズがより柔軟で整理されたものになります。
特に .zshrc.bash_profile が長文化してきた方にとっては、大きなメリットを感じられるはずです。

普段よく使うコマンドこそ、エイリアス化して効率的に扱いましょう。

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