macOS | rsyncを最新版にアップデートする方法|Homebrewを使った手順と確認方法

macOS に標準で付属している rsync は非常に便利なコマンドですが、バージョンが古く、機能制限があります。
特に ACLxattrzstd 圧縮などの機能を利用したい場合には、Homebrew を使って rsync を最新版にアップデートすることをおすすめします

この記事では、Homebrew のインストール確認から rsync のバージョンアップ、パスの設定、バージョン確認までをステップごとに解説します。


1. 現在の rsync バージョンを確認する

まずは、macOS にプリインストールされている rsync のバージョンを確認してみましょう。

rsync --version

出力例(macOS 標準のもの):

openrsync: protocol version 29
rsync version 2.6.9 compatible

このように、macOS の標準 rsyncかなり古いバージョン です。


2. Homebrew のインストール確認

Homebrew は macOS 向けのパッケージマネージャーです。インストールされているか確認するには:

brew --version

出力があればすでにインストール済みです。未インストールの場合は、以下のコマンドを実行してインストールします。

/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"

インストール完了後は、パスの設定を案内に従って .zprofile.bash_profile に追加します。


3. 最新版の rsync をインストール

以下のコマンドで最新版の rsync を Homebrew からインストールします。

brew install rsync

完了後のメッセージ例:

Pouring rsync--3.4.1.arm64_sequoia.bottle.tar.gz
🍺  /opt/homebrew/Cellar/rsync/3.4.1: 12 files, 1MB

4. パスを通して新しい rsync を優先的に使う

デフォルトの rsync(/usr/bin/rsync)よりも、Homebrew のバージョンを優先的に使えるようにします。

以下のコマンドを実行:

echo 'export PATH="/opt/homebrew/bin:$PATH"' >> ~/.zprofile
source ~/.zprofile

上記は zsh(macOS標準のシェル)の場合です。
もし bash を使っている場合は、.bash_profile に同様の設定を追記してください。


5. 新しい rsync が有効になっているか確認

まず、which でどの rsync が使われているかを確認:

which rsync

期待される出力:

/opt/homebrew/bin/rsync

次に、バージョンを確認します:

rsync --version

出力例(Homebrew版):

rsync  version 3.4.1  protocol version 32
Capabilities:
    64-bit files, hardlinks, symlinks, ACLs, xattrs, zstd, lz4, sha256, etc.

これで、最新版の rsync が使える状態になりました。


補足:古い rsync との違い

機能標準の rsync(2.6.9)Homebrew版 rsync(3.4.1)
ACL対応
拡張属性(xattr)
最新圧縮(zstd, lz4)
IPv6対応
Apple file flags

おわりに

macOS 標準の rsync は古いため、最新機能を使いたい方には Homebrew でのバージョンアップが非常におすすめです。
作業は一度きりで済みますし、以降は brew upgrade rsync で簡単に最新化できます。

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