MacにHomebrewでPHPをインストールする方法(依存パッケージ一覧付き)

Webアプリの開発やWordPressの動作確認など、PHPを必要とする場面は数多くあります。
MacではHomebrewを使えば、最新バージョンのPHPを簡単にインストール可能です。

この記事では、HomebrewでPHPをインストールする手順と、その際に自動的に追加される関連パッケージ一覧を解説します。


✅ 1. Homebrewの準備と確認

まずはターミナルを開いて、Homebrewがインストール済みか確認します。

brew --version

バージョンが表示されればOK。
未インストールの場合は、公式サイトを参考にインストールしてください。


✅ 2. PHPのインストール前に状態確認

現在インストールされているパッケージを確認します。

brew list --versions

例えば以下のような状態だったとします:

ca-certificates 2025-02-25
gettext 0.24
git 2.48.1
libunistring 1.3
lz4 1.10.0
openssl@3 3.4.1
pcre2 10.44
popt 1.19
rsync 3.4.1
xxhash 0.8.3
xz 5.8.1
zstd 1.5.7

✅ 3. PHPをインストールする

以下のコマンドを実行するだけでOKです:

brew install php

しばらく待つと、最新のPHPとその依存関係が一括でインストールされます。


✅ 4. インストール確認

バージョンを確認してみましょう。

php -v

例:

PHP 8.4.7 (cli) (built: May 10 2025 10:00:00) (NTS)

パスの確認もしておくと安心です。

which php

例:

/opt/homebrew/bin/php

✅ 5. インストール後に追加されたパッケージ一覧

brew install php を実行すると、以下のような関連パッケージが同時にインストールされました:

パッケージ名バージョン主な用途または依存対象
aom3.12.1AV1画像コーデック(libavif)
apr1.7.5Apacheランタイム
apr-util1.6.3_1aprの補助ライブラリ
argon220190702_1パスワードハッシュ(PHPのpassword_hash)
autoconf2.72ビルド構成ツール
brotli1.1.0圧縮(curlやPHP関連)
curl8.13.0HTTP通信
fontconfig2.16.0フォント管理(gd依存)
freetds1.5.1SQL Server接続(pdo_dblib)
freetype2.13.3フォント描画(gd依存)
gd2.3.3_6画像処理ライブラリ(PHPのgd拡張)
gettext0.25メッセージ翻訳(0.24から更新)
giflib5.2.2GIF画像処理(gd依存)
gmp6.3.0多倍長整数演算(gmp拡張)
highway1.2.0画像処理高速化ライブラリ
icu4c\@7777.1Unicode国際化対応(intl拡張)
imath3.1.12HDR画像処理(openexr依存)
jpeg-turbo3.1.0JPEG処理高速化(gd依存)
jpeg-xl0.11.1_1JPEG-XL形式画像
krb51.21.3認証関連(curl依存)
libavif1.3.0AVIF画像形式処理
libdeflate1.24圧縮ライブラリ
libnghttp21.65.0HTTP/2サポート(curl)
libpng1.6.48PNG画像処理
libpq17.5PostgreSQL接続(pdo_pgsql)
libsodium1.0.20暗号ライブラリ(sodium拡張)
libssh21.11.1SSH通信(curl依存)
libtiff4.7.0TIFF画像処理(gd依存)
libtool2.5.4ビルドツール
libvmaf3.0.0映像品質評価ツール
libzip1.11.3ZIP圧縮ファイルの処理
little-cms22.17カラーマネジメント(gd依存)
m41.4.20autoconf依存ツール
net-snmp5.9.4SNMPプロトコル
oniguruma6.9.10正規表現ライブラリ(mbstring拡張)
openexr3.3.3HDR画像(gd依存)
openldap2.6.9LDAP連携
openssl\@33.5.0セキュア通信(3.4.1から更新)
pcre210.45正規表現ライブラリ(10.44から更新)
php8.4.7本体
readline8.2.13CLI入力補助
rtmpdump2.4-20151223_3ストリーミング関連
sqlite3.49.2SQLite接続(pdo_sqlite)
tidy-html55.8.0HTML整形(tidy拡張)
unixodbc2.3.12ODBC接続(pdo_odbc)
webp1.5.0WebP画像形式(gd依存)

✅ 6. まとめ

brew install php は単純な一行コマンドですが、その裏側では多くの依存パッケージが連携し、画像処理・暗号化・DB接続・HTTP通信など、PHPの様々な拡張機能が動作するための環境が整備されます。

特に以下のような特徴があります:

  • gd により WebPやPNG、JPEGなど画像関連処理も対応可能
  • pdo_pgsql, pdo_sqlite, pdo_odbc などデータベース接続対応
  • intl, sodium, mbstring, zip, curl など主要拡張が有効
  • 最新のセキュリティライブラリ(OpenSSL3系)も連携済み

🧩 補足:複数バージョンのPHPを使いたい場合

以下のように個別バージョンもインストール可能です:

brew install php@8.2
brew link --overwrite --force php@8.2

開発案件ごとに切り替えるには、.bashrc / .zshrc にパスを切り替える設定を加える方法や、valet の活用もおすすめです。


📝 おわりに

Homebrewを使えば、PHPとその実行環境が驚くほど簡単に整います。依存パッケージも自動的に連携され、手作業のビルドや設定に悩まされることもありません。MacでPHP環境を整える際は、ぜひ参考にしてください。

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