子どもの身長や体重の記録を続けていくと、「前回からどれくらい成長したか?」を知りたくなりますよね。
今回は Google スプレッドシートを使って、自動的に前回比(増加量)を計算する方法をご紹介します。
1. サンプルデータ
次のように記録しているとします:
年月 | 身長 | 体重 | クラス |
---|---|---|---|
2020年4月 | 110.8 | 19.25 | 年長 |
2020年5月 | 111.6 | 19.65 | 年長 |
2021年4月 | 118.0 | 22.1 | 小学1年 |
… | … | … | … |
ここに「前回比(身長の伸び cm/体重の増加 kg)」を自動で表示させたい、というのがゴールです。
2. 見出しを追加
新しく次の列を作ります。
- E列:身長増加(cm)
- F列:体重増加(kg)
3. ARRAYFORMULA を使った自動計算
Google スプレッドシートでは ARRAYFORMULA を使うと、1つの数式で複数行に計算結果を自動展開できます。
E2 と F2 にだけ式を入れれば、下の行すべてに反映されます。
E2(身長増加)
=ARRAYFORMULA(
IF(A2:A="","",
IF(ROW(A2:A)=2,0,B2:B - {"";B2:B})
)
)
F2(体重増加)
=ARRAYFORMULA(
IF(A2:A="","",
IF(ROW(A2:A)=2,0,C2:C - {"";C2:C})
)
)
4. 数式のポイント解説
A2:A=""
→ 年月が空なら空欄を返す(未入力行対策)。ROW(A2:A)=2
→ データの最初の行は「前回がない」ので 0 を返す。B2:B - {"";B2:B}
→ B列(身長)の「今回 − 前回」を計算。{"";B2:B}
は「1行下にずらしたB列」を作る小ワザです。- 同様に
C2:C - {"";C2:C}
で体重の差を計算。
5. 表示を見やすくする工夫
- プラス/マイナス表示
表示形式 → 数値 → カスタム数値形式 で
+0.0;-0.0;0
と設定すると「+1.2」「-0.5」のように見やすくなります。
- 条件付き書式
- 増加があれば緑、減少があれば赤
というように色分けすれば、成長の変化がひと目で分かります。
6. まとめ
- ARRAYFORMULA を使えば、1つの数式で全行に「前回比」を計算できる
- 先頭行は
0
を返すように条件を入れておくと自然 - 表示形式や色分けを工夫すると、さらに見やすくなる
子どもの成長記録、健康管理、家計簿の増減分析など、前回比はさまざまな場面で役立ちます。ぜひお試しください!
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